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2021-02-16 18:16:00
カフェトラモナ2月のおすすめレコード

カフェトラモナ2月のおすすめです。

 

上左:Joe Pernice / Could It Be Magic(2020)

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パーニス・ブラザースのフロントマン、ジョー・パーニスはコロナ禍の昨年、2枚の弾き語りアルバムをリリースしました。1枚はオリジナル集『Richard』、そしてもう1枚の本作はバリー・マニロウのヒット曲をカヴァーしたトリビュート・アルバムです。流石にマニロウ本人の作品はトラモナではコレクションの範疇外ですが、ガット・ギター一本で切々と弾き語られる〈哀しみのマンディ〉〈恋はマジック〉〈ニュー・イングランドの週末〉などゴージャスなヒット・メロディはまさに名演で、ティム・ハーディンの『The Homecoming Concert』を想わせます。かつてシナトラは「次に来るのはマニロウだ」と云ったとか。グレイト・アメリカン・ソングブック集に新たな名作が加わりました。

 

上右:Trimdon Grange Explosion / Trimdon Grange Explosion(2018)

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Trimdon Grange Explosionは昨年15年ぶりにデビュー・アルバムがリイシューされ話題になったThe Eighteenth Day Of Mayの元メンバーによって結成された、ロンドンで活躍するエレクトリック・トラッド・バンド。2017年にCDRで限定発売された彼ら唯一のアルバムをCardinal Fuzzがアナログ化したものをやっと入手できました。バンド名をイングランドはダラム州トリムドン・グランジ の炭鉱爆発事故を唄ったバラッドから採るだけあって、ゲイリー&ヴェラ・アスペイが『A Taste of Hotpot』で取り上げたテッド・エドワーズの〈Weepin' and Wailin' Away〉など抜群に渋い選曲。しかし圧巻はマーダー・バラッド〈The Bonnie Banks of Fordie〉の10分半に及ぶパフォーマンス。まるでヴェルヴット・アンダーグラウンドが〈Matty Groves〉を演奏しているかのようです。

 

下左:Marry Waterson & Emily Barker / A Window to Other Ways(2019)

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1977年12歳の時、叔母ノーマと母ラルの『A True Hearted Girl』で初レコーディングを経験し、以降ファミリーのアルバムにはちょくちょく顔を出していたマリー・ウォータスンは、2011年実弟のオリヴァー・ナイトと『The Days That Shaped Me』で本格的にデビュー。本作が5枚目になります。毎回オリヴァーやデイヴィッド・ジェイコック等と共同名義でアルバムをリリースしているマリーですが、今回はオーストラリア出身のSSW、エミリー・バーカーとのコラボ。出会いはキャスリン・ウィリアムスが運営するソングライティングのワークショップで、2人の相性は抜群。これまでのどの共演者よりもしっくり来るようです。プロデュースはやはり同ワークショップで知り合ったアデム・イルハン。ルーカス・ドリンクウォーターのダブル・ベースがいい仕事をし、ウォータスン家では最新のアルバムです。

 

下右:Lal & Mike Waterson ‎/ Bright Phoebus(1972, 2017)

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ラル・ウォータスンの歌声を山櫨子に例えたのはイングランドはランカシャーでレコード店を営むイアン・サウスワースでした。棘を持っていて初めは取っ付き難いがやがて豊かな恵みをもたらすと云うのです。1972年の『Bright Phoebus』はそんなラルが兄のマイクとリリースした名盤の誉れ高いアルバム。R・トンプスン、A・ハッチングス、M・カーシーなど参加した面子だけでなく、ラルとマイクが書いた楽曲の素晴らしさは〈The Scarecrow〉〈Fine Horseman〉など数多くの名カヴァーを生んできました。本作は本編をDisc1に、Disc2に1971年のデモテープを初めて収録したリイシュー・アナログ盤。2002年のトリビュート盤『Shining Bright』でノーマ・ウォータスンが唄っていた〈Song for Thirza〉やステッチャー&ブリスリンの〈One of Those Days〉は当時未発表で、このデモに収められていたのでした。

 

ご来店の際にリクエストしてください。

2021-02-16 15:16:00

2月24日(水)は都合により午後1時(13:00)からの営業とさせていただきます。

ご迷惑をおかけしますがご了承くださいますようお願いいたします。

2021-01-15 22:23:00
カフェトラモナ1月のおすすめレコード

カフェトラモナ1月のおすすめです。

 

上左:Blue Rose Code / With Healings Of The Deepest Kind(2020)

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ブルー・ローズ・コードはエジンバラ出身のSSW、ロス・ウィルソンの個人プロジェクト。既に5枚のスタジオ・アルバムと3枚のライヴ・アルバムがあり、ダニー・トンプソンやジュリー・フォウリスとも共演しています。特に昨年暮れのカリン・ポルワートをフィーチャーしたクリスマス・ソング〈(I Wish You) Peace In Your Heart〉はトラモナのヘヴィー・ローテーションでした。本作は昨年7月にリリースされた最新フル・アルバム。学校をサボり酒とドラッグに明け暮れていた10代の頃にはヴァン・モリソンやジョン・マーティン、トム・ウェイツを傾聴していたとか。アコースティックながらもジャージーかつソウルフルなカレドニアン・ソウルが堪能できます。

 

上右:My Darling Clementine / Country Darkness Vol. 3(2020)

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マイ・ダーリング・クレメンタインは名作『God Shaped Hole』などで知られるイングランドのSSW、マイケル・ウェストン・キングがグッド・サンズ時代からのサポート・メンバーであるルー・ダルグリッシュと組んだカントリー・デュオ。ジョージ&タミーというよりも寧ろデラニー&ボニー的と云われています。『Country Darkness』はアトラクションズのスティーヴ・ナイーヴをフィーチャーし、コステロのカントリーもしくはカントリー・ソウルな楽曲をカヴァーしたEP3部作で、本作はその完結編。『King Of America』から〈I'll Wear It Proudly〉と〈Indoor Fireworks〉、『All This Useless Beauty』から〈Why Can't A Man Stand Alone?〉、『Secret, Profane & Sugarcane』から〈The Crooked Line〉を取り上げていますが、特にスティーヴのピアノだけで唄われる〈Indoor Fireworks〉は感動的です。

 

下左:Joni Mitchell / Live At Canterbury House - 1967(2020)

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漸く始まったジョニ・ミッチェルのアーカイヴ・シリーズ、第1弾は1968年に『Song to a Seagull』でデビューする以前の1963年から1967年までの未発表音源を5枚のCDに収めた『アーカイヴス Vol.1:アーリー・イヤーズ(1963―1967)』。で、本作はその中で一番新しい1967年ミシガン州アナーバーのカンタベリー・ハウスで録音された3ステージ分のライヴ音源を収録した3枚組アナログ盤。全24曲中14曲が〈Urge For Going〉や〈Both Sides Now〉など既発表曲、9曲が1stアルバムに収録予定だった〈Free Darling〉を始めとする未発表曲でオリジナル中心の選曲。曲ごとにチューニングを変え、自作曲を歌い継ぐ様はただのフォーク・シンガーではなく、既に”ジョニ・ミッチェル”は出来上がっているようです。オリジナルでない唯一の曲は無伴奏で唄われる〈The Dowie Dens Of Yarrow〉。2ndアルバムで〈Both Sides Now〉の前に〈The Fiddle And The Drum〉を無伴奏で唄い、後にジューン・テイバーによってカヴァーされることを思うと感慨深いものがあります。

 

下右:Alialujah Choir ‎/ The Alialujah Choir(2012)

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アリアルーヤ・クワイアはオレゴン州ポートランドで活躍するノーフォーク&ウェスタンのアダム・セルツァーとウェインランドのアダム・シアラー、アリア・ファーラによって結成されたフォーク・トリオです。『The Alialujah Choir』は女声を含むコーラスながらもCS&Nを想わせる息の合ったハーモニー・ワークが魅力的な彼らの1stアルバム。録音はセルツァーが1998年に開設し、M・ウォード『Duet For Guitars #2』、ローラ・ギブソン『If You Come To Greet Me』など数多くの名盤を生んだレコーディング・スタジオ、タイプ・ファウンドリー。もちろん本作もその名盤のうちの一枚で、CDリリース時に33枚だけ限定プレスされたアナログ盤がコレクションできました。

 

ご来店の際にリクエストしてください。

2021-01-01 00:09:00
あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。

旧年中はたいへんお世話になりました。

本年も美味しい珈琲と素敵な音楽でお待ちしています。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

なお4日から通常営業いたします。

2020-12-29 10:46:00
一年間ありがとうございました。

本年の営業は29日で終了いたしました。

一年間ご愛顧いただきありがとうございました。

勝手ながら12月30日から1月3日まで年末年始休業とさせていただきます。

新年は1月4日から営業いたします。

来年もよろしくお願いいたします。

どうぞ良いお年を。