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3月8日(火)は都合により15時00分から営業させていただきます。
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カフェトラモナ2月のおすすめです。
上左:Spiers & Boden / Fallow Ground(Hudson Records, 2021)
以前ここでCDをご紹介したアルバムのアナログ盤。タイトル曲の〈Fallow Ground〉はルイス・キレンがトピック盤で〈The Cook〉として唄っていたnight-visiting song(夜這いの歌)。またオープニングの〈Bluey Brink〉はトレヴァー・ルーカスやキャシー・オサリヴァンの録音もあるオーストラリアのトラッドで、大酒飲みが過ぎて硫酸まで飲んでしまった羊毛刈職人を唄っています。そしてアーチーとレイのフィッシャー兄妹のほかマーティン・ウィンダム・リードの名唱でも知られる〈Yonder Banks〉は作者のグレアム・マイルズが1960年代の半ばに書いた短編小説の中で主人公の男に書かせた望郷の歌とか。そんな先達たちの偉業を真面目に継承しているスピアーズとボーデンはメローディオンとフィドルだけのこのフォーマットが一番です。
上右:Various Artists / Snockument: Songs By Michael Hurley(Blue Navigator, 2021)
ノン・セクイター・レコーズのスティーヴ・ピーターズとジョナサン・ショイヤーの構想から早くも30年、マイケル自身も制作に加わりブルー・ナビゲーターのブレンダン・フォアマンらの手によって出来上がったマイケル・ハーレーのトリビュート・アルバムです。キャット・パワー、ヨ・ラ・テンゴ、キャレキシコ、キャス・マコームス&スティーヴ・ガンなど全10曲。録音には古いものでチキン・チョーカーズの1986年から最も新しいハックルズの2020年と時間的な隔たりがありますが、恰も同じ場所で一日で録られたような統一感を持って制作されています。注目すべきは〈O My Stars〉を唄うハックルズ。マイケルの最新作『The Time of the Foxgloves』にも参加していたオレゴン州アストリアの男女デュオで、2019年作『The Twilight's Calling It Quits』は超名盤です。併せてお聴きください。
下左:Jerry David DeCicca / The Unlikely Optimist and His Domestic Adventures(Worried Songs, 2021)
ジェリー・デイヴィッド・デシッカはジェブ・ロイ・ニコルズの米国におけるバディ。テキサス・ヒル・カントリーを拠点にSSWとして活躍する傍ら、ラリー・ジョン・ウィルソンやウィル・ビーリーなど渋すぎるSSW達の復活作をプロデュースしています。最近ではあのボブ・マーティンを手掛けたとか。本作はそんなジェリーのソロ4作目。バックに元サー・ダグラス・クインテットのオージー・メイヤーズや元バッド・リヴァースのラルフ・ホワイトを迎え、テックス・メックス大会と思いきやSSWらしい内省的な歌声を聴かせてくれます。そう云えばジェブ・ロイがプロデュースした2ndはジャージーかつソウルフルなSSWアルバムの傑作でした。
下右:Lal Waterson & Oliver Knight / Once In A Blue Moon(Three Black Feathers Records, 2010)
ラルの生前、トピックからCDでリリースされた傑作アルバムのアナログ盤。2010年にThree Black Feathers Recordsから限定リリースされていたのをやっとコレクションできました。改めて聴いて気付くのは息子のオリヴァーは云うまでもなく、オールド・スワン・バンドやブロウザベラなどで活躍するジョー・フレイヤの貢献。彼女の参加した〈Stumbling On 〉から〈How Can I Leave〉〈Altisidora〉へと続く3曲は聴きどころの多いアルバムの中でそのうちの一つ。ここでの経験が後のラル・ウォーターソン・プロジェクト『Lal』に繋がったのでしょう。
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