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2021-05-29 14:17:00
Jeb Loy Nicholsのニュー・シングル『Can't Cheat The Dance』が届きました。

トラモナではお馴染みのジェブ・ロイ・ニコルズの新しいシングル『Can't Cheat The Dance』が届きました。

今回はカールトン・ジュメル・スミスやボビー・オローサなどで注目されるフィンランドのソウル・レーベル、ティミオン・レコーズからのリリース。もちろんバックはティミオンのハウス・バンド、コールド・ダイアモンド&ミンク。アコースティックながらもソウルフルな歌声が素晴らしく、かつて『The Jeb Loy Nichols Special』にボーナス・ディスクとしてスタックスのコンピを付けていたジェブ・ロイらしい面目躍如の一枚です。

6月にはティミオンからフル・アルバムもリリース予定。コールド・ダイアモンド&ミンクとがっぷり四つのアルバムが待ち遠しいジェブ・ロイ・ニコルズです。

 

ご来店の際にリクエストしてください。

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2021-05-12 11:34:00
カフェトラモナ5月のおすすめレコード

カフェトラモナ5月のおすすめです。

 

上左:Declan O’Rourke / Arrivals(East West Records, 2021)

デクラン・オルークの新作が届きました。

ゴールウェイを拠点に活躍するアイルランドのSSW、デクラン・オルークの4年ぶりの7作目が届きました。エディ・リーダーにカヴァーされたり、ポール・ウェラーに絶賛されたりで知られるオルークですが、今回はそのウェラーのプロデュースで、英サリー州にあるウェラーのブラック・バーン・スタジオで録音されています。オルーク自身のアコースティック・ギターやピアノの弾き語りに、曲によってウェラーの弾くヴァイブやハーモニウム、あるいはディーモン・ストリングスによるストリング・カルテットが加わるといった最小限のプロダクションが100点満点のSSWアルバムを作り上げました。敬愛するジョニ・ミッチェルへのオマージュ〈The Harbour〉、ゴールウェイのホームタウンに想いをはせる〈The Stars Over Kinvara〉、難民アスリート、ユスラ・マルディニのシリア脱出を唄った〈Olympian〉など後々歌い継がれるであろう名曲が並んでいます。なかでも圧巻はギターの弾き語りにダブリナーズのジョン・シーハンが弾くフィドルが美しい〈Convict Ways〉。1868年最後の流刑囚を西オーストラリアに運んだHougoumont号を唄ったトランスポーティング・バラッドで、ファースト・フリートを題材にしたピーター・ベラミーのバラッド・オペラ『Transports』を想い起します。

 

上右:Jake Blount / Spider Tales(Free Dirt Records, 2020)

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ジェイク・ブラントはロード・アイランドを拠点に活躍するアフリカン・アメリカンのフィドラー&バンジョー・プレイヤー。唄も能くし、この1stソロでも半数の7曲で素晴らしい歌声を聴かせます。これまで女性フィドラーとTuiというオールド・タイム・デュオを組んでいたこともあり、本作も女性フィドラーのタチアナ・ハーグリーヴスとバンジョーとフィドル或いはフィドル2本のデュオを基本とし、数曲でボディ・パーカッションやギター、ベースなどが加わります。プロデュースはホース・フライズのジェフ・クラウス-ジュディ・ハイマン夫妻。楽曲のソースをLucius SmithやDink Roberts、Nathan Frazier & Frank Pattersonなど黒人ミュージシャンだけでなく、Manco SneedやThe Helton Brothersなどネイティヴ・アメリカンにも求め、アパラチアン・ミュージックの奥深さを知らしめてくれました。さらにのっけの〈Goodbye, Honey, You Call That Gone〉ではガット弦のバンジョーがニック・ガレイスのステップダンスのパーカッション効果と相俟ってマルティニークのカリを想わせ、西インド諸島を経由して西アフリカまで誘ってくれます。

 

下左:Jason McNiff / Dust Of Yesterday(Tombola, 2021)

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英国のSSW、ジェイソン・マクニフの7枚目のフル・アルバム。ロンドンを離れヘイスティングスに移り住んで初めての本作はクリスティ・ムーアのプロデュースでも知られるロジャー・アスキューの制作で、イーストボーンにあるロジャーのホームスタジオで録音されました。90年代大学生活を送ったノッティンガムではウィズ・ジョーンズやデイヴィー・グレアムなどのフォーク・ブルースに傾倒し、ソーホーの12Barにはバート・ヤンシュを齧り付きで観るために6か月間毎週通ったとのこと。そんなジェイソンのフィンガーピッキングの弾き語りをロジャーとベス・ポーター(チェロ)、バーシア・バーツ(ヴァイオリン)等が控えめにバックアップします。Dust of Yesterdayのタイトルのとおり、これまでの人生の出来事を綴った作品集です。

 

下右: ‎/ You Can Never Go Fast Eough(Plain Recordings, 2003)

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モンテ・ヘルマン監督の『断絶』はちょうど50年前の1971年に制作されました。日本では翌年日劇のアート・シアターで上映されましたが、動くジェイムズ・テイラーに感動したのを覚えています。ジェイムズ自身出来上がった作品は観ていないと95年の来日時に語っていました。撮影には7~8週間くらいかかり、マッド・スライドの〈ハイウェイ・ソング〉はこの時戻ったホテルで書いたとのこと。本作は深夜のTV放送で『断絶』を観てすっかり魅了された音楽プロデューサーのフィリッポ・サルヴァドーリが、初めて劇場のスクリーンでこのロード・ムーヴィーを観たとき作ろうと思い立ったトリビュート・アルバム。ウィル・オールダムやキャレキシコ、マーク・アイツェル、ジャイアント・サンド、ソニック・ユースなどによる新録に加え、登場人物が走行中に聴いたであろうサンディ・ブルやロスコー・ホルコムなどの旧譜も収録されています。劇中少女役のローリー・バードが口ずさんでいた〈サティスファクション〉はキャット・パワーの秀逸なヴァージョンで聴くことができます。

 

ご来店の際にリクエストしてください。

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