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カフェトラモナ3月のおすすめです。
上左:Ned Roberts / Dream Sweetheart(2020)
一昨年の10月トラモナにやって来たルーサー・ラッセルがその時“新作も録り終えてるよ”って教えてくれたネッド・ロバーツの3作目が到着しました。ネッドはヨーク出身で現在はロンドンで活躍するSSWですが、1st、2ndと同様に本作もルーサーのプロデュースのもとロサンゼルスはエレクトロサウンド・スタジオでの録音です。ピアノ、オルガン、ギター、ドラムに亘るルーサーの八面六臂のバック・アップは的確で、ニック・ドレイクやイアン・マシューズを想わせるネッドのセンシティブな歌声を際立てています。ベースには元フリーホイーラーズのジェイソン・ヒラーも。ロンドン経由で届けられたローレル・キャニオンからの音の便りをお愉しみください。
上右:Jesse Harris / Songs Never Sung(2019)
50歳の誕生日に併せて昨年秋にリリースされていたようです。プロデュースはジェシ自身、バックはビル・フリゼール、ケニー・ウォルセン、トニー・シェアの鉄壁のリズム・セクションとノスタルジックな味わいのCJ・カメリエリのホーン・セクション。プスンブーツも取り上げていたサーシャ・ダブソンの〈You'll Forget Me〉の他は自作曲で、なかでもノラ・ジョーンズがデビュー作で唄った〈I've Got To See You Again〉やリズ・ライトやサーシャの歌声で知られる〈Without You〉のジェシ・ヴァージョンには注目です。ディランやJTと異なり自作曲でアプローチした伝統的かつクラシカルなヴォーカル・アルバムです。
下左:Various Artists / From Here : English Folk Field Recordings Vol.2(2019)
昨年7月のトピック盤『Vision & Revision』と同様に現在の英国トラッド・シーンを俯瞰するには格好のアンソロジーです。主宰者のスティック・イン・ザ・ホイールがイングランド各地を巡り、ナンシー・カー、ジューン・テイバー、レイチェル・アンサンク、ローラ・スマイス&テッド・ケンプなどベテランから若手までをリビングやキッチンに2組のマイクを立てフィールド・レコーディングしたもので、殆どが無伴奏の歌唱。なかでもJ・テイバーが『アカバ』で唄ったデイヴ・サドベリーの〈The King of Rome〉の再演が感動的です。
下右:Martin Simpson & Dom Flemons / A Selection of Ever Popular Favourites(2016)
リアノン・ギデンスの来日がたいへん楽しみな今月ですが、以前彼女と一緒にキャロライナ・チョコレート・ドロップスで活躍していたドム・フレモンズがマーティン・シンプソンと2015年秋に行った英国ツアーのライヴ・アルバムです。かつて米国を活動の拠点にしていたマーティンのこと、現代のソングスターを謳うドムとの共演には少しも違和感がありません。バンジョーやギターはもとよりボーンズやクウィルなども奏で、交互に唄い、ガス・キャノン、ヘンリー・トーマスなどのトラディショナル曲を絶妙のコンビネーションで聴かせてくれます。
ご来店の際にリクエストしてください。
『やぎたこ at Cafe ToRamona Vol.2』は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため延期させていただきます。
楽しみにされていたお客様ややぎたこさんには大変ご迷惑をおかけしますが、収束後改めて日程を調整し、ライブを企画いたしますのでよろしくお願いいたします。
大好評だった昨年のLiveからもう1年。
今年もやなぎさんと貴子さんがたくさんの楽器を携えてトラモナにやって来ます。
どうぞ古き良きアメリカン・ミュージックの世界をお楽しみください。
◆2020年4月5日(日)
16:00 open 17:00 start
2500円 + ドリンクオーダー
ご予約はカフェトラモナ(042-842-3488もしくはこちら)まで
今月も遅れてしまいましたがカフェトラモナ2月のおすすめです。
上左:The Haden Triplets / The Family Songbook(2020)
レイチェル、ぺトラ、ターニャのヘイデン・トリプレッツは、ジャズ・ベーシスト、チャーリー・ヘイデンの三つ子の姉妹。ライ・クーダー、プロデュースのデビュー作に続く第2作です。今回はウッディ・ジャクソンのプロデュースのもとジェイ・ベルローズ、ビル・フリゼール、ドイル・ブラムホールⅡ、グレッグ・レイス、ホアキン・クーダーなどが参加し、特にドイルのアーシーなスライドが前作のサウンドをよく引き継いでいます。父チャーリーの2008年作『Family & Friends : Rambling Boy』はかつてチャーリーが幼少の折に出演していたラジオ番組『Haden Family』へのオマージュでしたが、今回3姉妹はその番組の中心的存在であった祖父カール・E・ヘイデンの曲も取り上げ、ヘイデン家が育んできたアメリカン・ミュージックへの想いを更に深化させています。
上右:Jon Boden & The Remnant Kings / Rose in June(2019)
元ベロウヘッドのジョン・ボーデンのソロ4作目。今回はポール・サーティン、サム・スウィーニーなどベロウヘッドの元メンバーを含む11人編成のバンドを率いてのリリースです。全12曲中自作曲6曲、トラッド詞に自身の曲をつけたもの2曲、トラッド2曲、イワン・マッコールとケイト・ブッシュを1曲ずつ。中でも〈Rigs of the Time〉は白眉。ナポレオン戦争に続く不況に由来するトラッドで、サンディ・デニーが1972年8月6日エルタム・ウェル・ホール・オープン・シアターのコンサートで、アンコールにその日バックを務めたR・トンプソン、P・ドナルドソン、T・ドナルドのコーラスを従えアカペラで唄った曰く付きの曲です。ジョンは今回バンドのストリング・セクションをバックに溌溂と唄っていますが、この曲にはシャーリー・コリンズがヤング・トラディションと録音したヴァージョンもあり、聴き較べては如何でしょう。
下左:Songs of Our Native Daughters / Our Native Daughters(2019)
3月の来日が楽しみなリアノン・ギデンスがアメシスト・キア、レイラ・マッカラ、アリソン・ラッセルらと共同で制作したプロジェクト作品。4人のアフリカン・アメリカンが西アフリカ起源の楽器、バンジョーを携え、奴隷制時代から連綿と続く黒人女性の苦悩と抵抗、そして希望を唄います。タイトルはジェイムズ・ボールドウィンの『Notes of a Native Son』からインスパイアされたとのこと。ボブ・マーリーの〈Slave Driver〉が心に響く、ずっしりとした手応えのアルバムです。
下右:Shelby Lynne & Allison Moorer / Not Dark Yet(2017)
先月の『Come On Up to the House - Women Sing Waits』で〈Ol' 55〉を唄っていたシェルビー・リンとアリソン・ムーラーの姉妹として初のスタジオ・コラボ。12曲中11曲がカヴァーで1曲のみ二人のオリジナル。もちろんタイトル曲はディランのあの名曲で、他にルーヴィン・ブラザース、マール・ハガード、タウンズ・ヴァン・ザントなど真っ当な選曲のなか、ニック・ケイヴとカート・コバーンがキラリと光ります。プロデュースはテディ・トンプソン、2017年の作品です。
ご来店の際にリクエストしてください。
細井さん、いらしていただいたお客様、お陰様で大盛況でした。
みなさんありがとうございました。
それにしてもいきなりギター弾き語りの〈To The Seaside〉で始まったのには驚きました。
終盤の〈マンボ・ジャンボ〉〈フルサトヲモフ〉〈ハイウェイ・ソング〉〈うちわもめ〉などお馴染みの名曲もソロでも確りとセンチしてて凄かったです。
最後は〈雨はいつか〉の大合唱、大感激でした。
トラモナ的にはジョン・セバスチャンやランディ・ニューマンのカヴァーやトゥーツ・シールマンスを思わせるハーモニカのミシェル・ルグラン曲も良かったなぁ。
細井さん、素晴らしいライヴありがとうございました。
また是非お願いします。
いよいよ明日『細井 豊 1センチ・ライブ』です。
開場午後4時、開演午後5時です。
お間違いの無いようご来場ください。
予約満席となっております。
たくさんのご予約ありがとうございました。
なお、通常の営業は午後1時までとさせていただきます。
ご迷惑をおかけしますがご理解いただきますようお願いいたします。