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2021-09-25 16:41:00
お客様から教えていただいたヘンリー・パーカーの『Silent Spring』が届きました。

九州福岡のお客様、Mさんから"ジョナー・トルチンの『Fires for the Cold』と並ぶ名盤"と教えていただいたヘンリー・パーカーの『Silent Spring』が届きました。

 

ヘンリー・パーカーはウェスト・ヨークシャー出身のSSW/ギタリスト。幼い頃からブラック・サバスやスレイヤーなどハードロックやヘヴィメタを聴いて育ちましたが、リーズ大学在学中に出会ったバート・ヤンシュの1stアルバムがそれまでの音楽的嗜好を劇的にフォーク・ミュージックにシフトさせたとのこと。マイケル・チャップマン、ウィズ・ジョーンズ、ブリジット・セント・ジョン、ソフト・マシーンなどのサポート・ワークをしながら、ソロ活動を続け、この11月には2ndアルバムもリリースされる予定です。

 

レイチェル・カーソンの名著『沈黙の春』にインスパイアされた〈Silent Spring〉をタイトル曲にした本作は2019年のデビュー・アルバムで、プロデュースはピート・コーやスティーヴ・ティルストンで知られるデヴィッド・クリックモア。バックにはオーガスティン・ボスフィールド(ダブル・ベース)、ブレンダン・バチェ(ドラムス)、セオ・トラヴィス(フルート)等を配し、特にソフト・マシーンのセオによるフルートが要所要所で良い仕事をし、程よいアシッド感を醸しています。

 

生前のバートのライヴ・パフォーマンスには間に合わなかったようですが、本作ではかつてバートが取り上げたトラッド曲を2曲カヴァー。1曲は『Rosemary Lane』の〈Sylvie〉、もう1曲はペンタングル時代の〈Willie O Winsbury〉。バート・ヤンシュやジョン・レンボーンに通じる卓越したギターとボスフィールドのダブル・ベースのスリリングなアンサンブルがペンタングルを想わせますが、内省的な歌声はむしろニック・ドレイク。確かに近年稀にみるSSWアルバムの傑作です。(Mさんありがとう。)

 

蛇足ながらヘンリーの無人島レコードはウォータソンズの『A Yorkshire Garland』とのこと。頼もしい限りです。

  

Henry Parker – Silent Spring

Not On Label (Henry Parker self-released), 2019

 

A1. New Mantras 3:51

A2. Silent Spring 4:11

A3. False Guidance 4:35

A4. Sylvie 4:39

A5. Door Walk Blues 3:06

 

B1. Drive East 4:34

B2. Marbled Wren 4:38

B3. Days In A Dream 3:24

B4. Prospect Of Wealth 2:29

B5. Willie O Winsbury 5:16

 

Vinyl edition of 239

 

Henry Parker: Vocals, Guitars, Morris Drum

Augustin Bousfield: Double Bass, Harmonium

Brendan Bache: Drum Kit, Congas, Shaker

Theo Travis: Flute

David Crickmore: Fender Rhodes, Morris Drum

 

Produced and engineered by David Crickmore

Mastered by Neil Ferguson

 

All songs © Henry Parker 2019

All songs written by Henry Parker, except tracks A4 & B5, traditional arr. Henry Parker 

 

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