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2019-11-04 18:17:00
カフェトラモナ11月のおすすめレコード

カフェトラモナ11月のおすすめです。

  

上左:Gaby Moreno & Van Dyke Parks ‎/ ¡Spangled!(2019)

ヴァン・ダイク・パークスの新作はグアテマラ生まれでロスアンゼルスで活躍するSSWギャビー・モレノとの共演盤。中米出身のモレノのヴォーカルをメインに据え、取り上げる楽曲を広く汎アメリカに求めることにより“醜いアメリカ人”が出てくる前の時代を表現したかったとのこと。巷では現代版『ディスカヴァー・アメリカ』とも云われています。J・ブラウンがヴォーカル、R・クーダーがスライドで参加した〈Across The Borderline〉やデヴィッド・ラダーのカリプソ〈The Immigrants〉が聴きどころ。ニルソンが『Sandman』で歌っていた〈I'll Take A Tango〉やフォホーのイナタさを少し残した〈Esperando Na Janela〉などもあり、奥の深いアルバムです。

 

上右:Rachael & Vilray ‎/ Rachael & Vilray(2019)

レイク・ストリート・ダイヴのレイチェル・プライスと音楽院時代からの友人でギタリスト/シンガー/作曲家のヴィルレイとのデュオ・アルバム。1930~40年代のスタンダード・ジャズという二人の共通の音楽的嗜好に沿って作られたヴィルレイのオリジナル10曲は、カバー曲の1943年にキューバのPedro Junco Jr.が作った〈Nosotros〉やペギー・リーの〈I Love the Way You're Breaking My Heart〉と遜色のないクオリティの高さ。未来のスタンダード・ナンバー集と云っても過言ではありません。因みに息の合ったヴォーカルとヴィルレイのギターをバックアップするピアノ・トリオは我らのトニー・シェアが率いています。

  

下左:Ye Vagabonds / Hare's Lament(2019)

Lisa O'Neill、Brìghde Chaimbeulに続くラフ・トレード傘下のリヴァー・リー・レコードからの第3弾。イェ・ヴァガボンズはアイルランド南東部カーロウ州出身で現在はダブリンを拠点に活躍するBríanとDiarmuidの兄弟デュオです。卓越したブズーキとマンドリンのアンサンブルや終盤の〈Willie o Winsbury〉からも判るようにスウィニーズ・メンやプランクシティの影響が大きく、2曲目の〈The Foggy Dew〉の歌い出しなどはポール・ブレディを想わせ、ハッとさせられます。伝説のフォーク・シンガー、ロイ・ハーパーもイェ・ヴァガボンズを聴いて1960年代半ばソーホーにオープンしたフォーク・クラブ『レズ・カズンズ』の日々を想い起したそうです。

 

下右:Neal Casal / Shine A Light(2011)

11月2日はニール・カサールの生きていれば51回目の誕生日でした。本作はニールのルーツであったストーンズの『メイン・ストリートのならず者』から〈Shine a Light〉と〈Loving Cup〉をカヴァーした12インチ・シングル。ギターとピアノで弾き語られるこれらのジャガー/リチャーズ作品も『Return In Kind』と同様にニールらしさが横溢した素晴らしい“オリジナル・シングル”です。ご紹介するとともに夭逝した大好きなSSWのご冥福をお祈りします。

  

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