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ブルックリンのジャロピー・レコーズからノラ・ブラウンの新作『Sidetrack My Engine』が届きました。
Nora Brown / Sidetrack My Engine(Jalopy Records, 2021)
ノラ・ブラウンはブルックリン出身のまだ16歳のフォーク・シンガー兼バンジョー奏者。一昨年のデビュー・アルバム『Cinnamon Tree』に続く第2作で、パンデミックの昨年夏、ブルックリンの古い地下室で、アンペックスのテープレコーダーにRCAのヴィンテージ・マイクロフォンを使ってモノラル録音されました。
真っ白な10インチのアナログ盤に収められているのはトラディショナル7曲。のっけの〈8th of January〉はフレイザー&パタースンの歴史的レコーディングをお手本にしたバンジョーとフィドルによるインスト曲。また最後の〈Briggs’ Hop Light Hornpipe Medley〉もリアノン・ギデンスがカロライナ・チョコレート・ドロップス時代に録音したメドレーに更にもう1曲加えたインスト曲。そしてこれら2曲のインストルメンタルに挟まれたディランも取り上げたマーダー・バラッド〈Frankie and Albert〉やジョン・コーエンから習ったという〈Wedding Dress〉など5曲の唄ものでノラの歌声が充分に堪能できるという趣向になっています。
アルバムのタイトルはケンタッキーのバラッド・シンガー、アディー・グレアムの〈The Very Day I'm Gone〉からの一節を引いたもの。もちろんノラはアディー自身の唄も聴いていましたが、トリビュート・アルバム『The Very Day I'm Gone: Songs of Addie Graham』に収められたアンナ&エリザベスの歌唱でこのホーボー・ソングの魅力を再認識したとのこと。ノラの切々としたミンストレル・バンジョーの弾き語りはアルバム一番の聴きどころです。
なお、今回はダウン・ヒル・ストラグラーズのジャクソン・リンチがフィドルで、同じジャロピー・レコーズから7インチをリリースしているジェロン・ブラインドボーイ・パクストンがボーンでそれぞれ2曲ずつ参加しています。
Track List
A1. 8th of January (Traditional from Frasier & Patterson)
A2. Frankie and Albert (Traditional from John Haywood)
A3. Liza Jane (Traditional)
A4. The Very Day I’m Gone (Traditional from Addie Graham)
B1. Wedding Dress (Traditional from John Cohen)
B2. Green Valley Waltz (Traditional from McCratt Brothers & Patterson)
B3. Briggs’ Hop Light Hornpipe Medley (Traditional from Tom Briggs)
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