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2021-04-13 11:20:00
カフェトラモナ4月のおすすめレコード

カフェトラモナ4月のおすすめです。

 

上左:Neil Young / Young Shakespeare(Reprise Records, 2021)

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ニール・ヤングは節目節目に”フォーク・シンガー”になるというのをかつて読んだことがあります。CSN&Yのツアー終了後『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』をリリースしたニールは、1970年の暮れからカーネギー・ホールの公演を含むソロ・アコースティック・ツアーを行いました。本作は明けて71年1月22日コネチカット州ストラトフォードのシェイクスピア・シアターでのパフォーマンスを収録。2007年にリリースされたマッセイ・ホールの3日後になりますが、マッセイ同様瑞々しい歌声が堪能できます。DVDに収録されたドイツのテレビ・クルーが撮った貴重な映像ではメタルボディのリゾネーター・ギターに持ち替えて〈Dance Dance Dance〉唄う姿も確認できます。

 

上右:John Smith / The Fray(Commoner Records, 2021)

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イングランドのSSW/ギタリスト、ジョン・スミスの6枚目のスタジオ・アルバム。前作ではトラッドも取り上げ、ほぼ弾き語りに近いアルバムでしたが、今回は共作も含め全曲オリジナルで、曲によっては抑え気味のホーンも入る少しポップな仕上がりになりました。プロデュースはジョンとサム・レイクマンとの共同制作で、録音はピーター・ゲイブリエルのリアル・ワールド・スタジオ。コートニー・ハートマン、ミルク・カートン・キッズ、ビル・フリゼール、リサ・ハニガン、サラ・ジャローズと豪華なゲストの客演も聴きどころですが、いちばん内省的なD面が特に素晴らしい。それにしてもサラ・ジャローズの歌声にはいつもキュンとします。

 

下左:Oh Susanna / Sleepy Little Sailor (Deluxe Edition)(MVKA, 2001, 2020)

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オー・スザンナはマサチューセッツ出身でトロントを拠点に活躍するSSW、スージー・アンガーリーダーのソロ・プロジェクト。すでに9枚の作品があり、2001年にリリースされた2ndアルバムが20周年を記念してフライング気味に昨年アナログ化されました。リマスタリングを施し、オリジナルCDの全11曲をA、B、C面に収め、D面には2000年当時のデモ・ヴァージョン3曲と今回ジム・ブライソンのプロデュースで録り直されたアコースティック・ヴァージョン2曲を収録しています。オーティス・レディングの〈I Got Dreams To Remember〉以外は全曲オリジナル。繊細ながらもエモーショナルなオー・スザンナの歌声をお聴きください。

 

下右:Louis Killen ‎/ Gallant Lads Are We(Collector, 1980)

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『The Iron Muse』『Farewell Nancy』『Tommy Armstrong of Tyneside』『Along the Coaly Tyne』などトピックの重要なアンソロジーに数多く参加しているルイス・キレンですが、個人名義のアルバムは意外と少ないようです。トピック盤『Ballads & Broadsides』やフロント・ホールの『Old Songs, Old Friends』辺りがすぐに浮かびますが、本作は1980年のアメリカ録音で、アナログ盤ではいちばん最後の作品になります。副題にSongs of the British Industrial Revolutionとあるようにキレンは英国産業革命の影響を反映したバラッドを集め無伴奏で唄っていますが、デイヴ・バーランドで有名な〈The Dalesman's Litany〉やマディ・プライアとジューン・テイバーのアカペラの感動もよみがえる〈Four-Loom Weaver〉が白眉です。

 

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