Vinyl and so on

arrival
2019-12-22 23:25:07
Archie Fisher & Garnet Rogers / The Best Times After All(2019)
IMG_20191222_230230.jpg

1986年の『Off The Map』から何と33年ぶりの顔合わせ。スコットランドのベテラン・フォーク・シンガー、アーチー・フィッシャーと今は亡き兄スタン・ロジャースの遺志を受け継ぎ活躍するカナダのSSW、ガーネット・ロジャースによる2018年のツアーを録音したライヴ・アルバムです。

 

前回のアルバムでは全曲をアーチーが歌い、ガーネットはフィドルとフルートでサポートに徹していましたが、今回はそれぞれの持ち歌を交互に歌い、滋味あふれるアーチーの歌声に加え、ガーネットの兄譲りの味わい深いバリトン・ヴォイスもしっかりと堪能でき、正にベスト・タイム。二人の歌心がひしひしと伝わる名盤です。特にラストの〈Make And Break Harbour〉から〈Final Trawl〉へ繋がるメドレーは秀逸で、会場を巻き込んでの大団円は圧巻です。

 

The Best Times After All Track List

01. The Outside Track (Henry Lawson/Gerry Hallom) - Archie & Garnet

02. Leave It With Mine (Terry Hiscock) - Archie & Garnet

03. Riverboat (Natalia Zukerman) - Garnet solo

04. Mary Ann (Trad.) - Archie with Garnet(fiddle)

05. Here Tonight (G. Rogers) - Garnet solo

06. Border Lass (A. Fisher) - Archie solo

07. Summer's End (G. Rogers) - Garnet solo

08. Waltz Into Winter (A. Fisher) - Archie solo

09. It's A Gift (G. Rogers) - Garnet solo

10. Her Bright Smile Haunts Me Still (J.E. Compton/W.T. Wrighton) - Archie solo

11. Small Victory (G. Rogers) - Garnet solo

12. Ride Through The Rainbow (A. Fisher) - Archie solo

13. The Man In The Bed (Dave Alvin) - Garnet solo (slide)

14. Song For A Friend (A. Fisher) - Archie with Garnet + audience(chorus)

15. My Name Joe (David Massengill) - Garnet solo

16. Make And Break Harbour (Stan Rogers) - Garnet & Archie with audience(chorus)

17. Final Trawl (A. Fisher) - Archie with Garnet(fiddle) + audience(chorus)

 

ご来店の際にリクエストしてください。

2019-12-20 13:02:21
Gee's Bend Quilters / Boykin, Alabama - Sacred Spirituals Of Gee's Bend(2019)
IMG_20191115_105221 (1).jpg

アラバマ州ボイキンは州南西部のブラックベルト地帯におけるスモール・タウン。元々はジーズ・ベンドと呼ばれ、19世紀の中ごろからキルトが織られるようになりました。即興性に富んだデザインがモダン・アートを思わせることからジーズ・ベンドのキルトは近年全米でも注目を集めています。

 

そのキルティング作業中のワーク・ソングとして歌われているのがニグロ・スピリチュアルで、本作はドルセオラ・レコーディングスの鳥越 弾 氏によって2016年、2017年にフィールド・レコーディングされ、ビル・フリゼールの美しいライナーノーツが付されています。

 

ジーズベンドではアラバマ川に三方を囲まれるという地理的条件のためプリミティヴな形で黒人霊歌が歌い継がれ、ここでは〈Swing Low, Sweet Chariot〉〈Amazing Grace〉などポピュラーなものから〈Last Miles〉〈Sit Down Servant〉など固有のものまで、ジーズ・ベンド・キルターズによる原始的ながらも力強い歌声を聴くことができます。

 

ドルセオラ・レコーディングス、そのフィールド・レコーディング・アーカイヴにはSharde Thomas、Clifton Hicksなどトラモナでもお馴染みのミュージシャンが名を連ね、これからのリリースが楽しみなレーベルです。

 

ご来店の際にリクエストしてください。

2019-12-17 18:39:57
Ry Cavanaugh / Time For This(2019)
IMG_20191217_124407.jpg

90年代中頃からボストンで活躍するSSW、ライ・キャヴァナウのクラウドファンディングで制作したアルバム。初めてプレッジしてみました。

 

そもそものライ・キャヴァナウは1996年にリリースされた『One Night In Cambridge』というコンピレーション。当時のボストン/ケンブリッジのフォーク・シーンが一望できるライヴ・アルバムで、ライ・キャヴァナウが制作し、あのメアリー・ゴウシェも参加していました。その後ショーン・ステイプルズ、クリス・デルムホーストと組んだヴァイナル・アヴェニュー・ストリング・バンドや元ザ・ストーリーのジェニファー・キンボールとのポップ・デュオ、メイビー・ベイビーなどで活躍し、自作の〈Lighthouse Light〉がメアリー・ブラックやレッドバード(クリス・デルムホーストが夫のジェフリー・フーコーとピーター・マルヴェイと組んだトリオ)に取り上げられ知られています。

 

ソロ作は1998年のEP(後に『April EP』と名付けられ、ジェイ・ベルローズが参加しています。)のみで、今作が実に21年ぶりのソロ・アルバムです。

 

全9曲、生前やはりボストン/ケンブリッジのフォーク・サーキットで活躍していたという父親ジョージ・キャヴァナウのペンによる作品集。ライの名前は誕生の少し前に1stアルバムをリリースしたライ・クーダーにちなんで名づけられたとのこと。愛妻ジェニファーのコーラスと盟友デューク・レヴィンのギターのみに伴われる穏やかなライの歌声は父親ジョージ・キャヴァナウの歌心を確りと歌い継いでいます。

 

ご来店の際にリクエストしてください。

2019-11-17 13:20:09
Anya & Sue / First Meeting - Deep Snow Tour(2019)
IMG_20191115_105116.jpg

現在ノースキャロライナのSSW、アーニャ・ヒンクルさんと全国をツアー中のスーマーさんの新譜です。これは昨年のツアーの模様を収録したAnya & Sue名義のライヴ・アルバムで、それぞれの持ち歌を1曲ごと交互にリード・ヴォーカルを取っています。食器のぶつかる音やスマホのシャッター音なども聞こえるかなりラフなライヴ音源ですが二人の真摯な歌声は聴く者にしっかりと伝わる良いアルバムです。

 

シナジー効果でしょうか、〈悪魔とバンジョー〉〈泥水は揺れる〉〈嵐が過ぎ去ったそのあとで〉などお馴染みのス―マー曲もアーニャさんのフィドルとコーラスを伴っていつもとは別の表情を見せ、格別の味わいを醸しています。

 

またアーニャさんの少しアーシーで艶やかな歌声も素晴らしく、特に日本語で歌われれる〈漕ぐだけさ〉は白眉。パイカスの岩城さんのスリリングなラップ・スティールと相俟ってまさに名曲の名唱を聴かせてくれます。

 

最後は二人で共作した〈東京に雪が降る〉です。アーニャさんの英語詞とスーマーさんの日本語詞が違和感なく歌われる名曲で、スーマーさんのブートレッグ・シリーズに新たな名作が加わりました。

 

Track List

01. 老いぼれダート ファーマー (Sue)

02. エヴァー・ホワット・ゼイ・セイ (Anya)

03. さよならジャクリーヌ (Anya & Sue)

04. 蜜蜂の泉 (Anya)

05. 悪魔とバンジョー (Sue)

06. 飛んでゆくの (Anya)

07. 泥水は揺れる (Sue)

08. 漕ぐだけさ (Anya)

09. 嵐が過ぎ去ったそのあとで (Sue)

10. 寂しき谷 (Anya)

11. 人生行きあたりばったり (Sue)

12. 東京に雪が降る (Anya & Sue)

13. 東京に雪が降る (Demo)

 

ご来店の際にリクエストしてください。

2019-11-16 17:22:34
Jonah Tolchin / Fires for the Cold(2019)
IMG_20191113_125925.jpg

中川五郎さんから教えていただいたジョナー・トルチンの4作目。ジェイ・ベルローズ(Dr)、フレッド・タケット(Gt)、セバスチャン・スタインバーグ(Cb)らの抑制の効いた演奏がタウンズ・ヴァン・ザントを想わせる静謐な歌声を際立てます。

 

トルチンは1992年ニュージャージー生まれのSSW。前作はマーヴィン・エツィオーニ、プロデュースのマッスル・ショールズ録音で少しスワンプ寄りの作品でしたが、今回はワトキンズ・ファミリー・アワーのシェルドン・ゴンバーグのプロデュースによりコネチカットのキャリッジ・ハウス・スタジオで録音され、よりフォーキーな仕上がりになっています。このプロダクションの変更が奏功し、トルチン作品の中でも抜きん出た一枚になりました。

 

もちろんこのアルバムの魅力がトルチンの歌声と楽曲にあるのは云うまでもありませんが、A1、A5のサラ・ワトキンズのフィドルとコーラスやB2のリトル・フィート曲で聴けるジャクソン・ブラウンとリッキー・リー・ジョーンズのコーラスなども華を添えているのは確かで、70年代初めのブラックホークで聴いても傑作であることは間違いありません。 

 

A1. Supermarket Rage (Jonah Tolchin)

A2. The Real You (Jonah Tolchin)

A3. White Toyota Ranger (Jonah Tolchin)

A4. Turn To Ashes (Jonah Tolchin)

A5. Honeysuckle (Jonah Tolchin)

B1. Wash Over You (Jonah Tolchin)

B2. Roll Um Easy (Lowell George)

B3. Day By Day (Jonah Tolchin)

B4. Timeless River (Jonah Tolchin)

B5. Maybe, I'm A Rolling Stone (Jonah Tolchin)

 

ご来店の際にリクエストしてください。

1 2 3 4 5 6 7 8