Vinyl and so on

new arrival
2023-12-02 18:39:50
Bryony Griffith & Alice Jones『Wesselbobs』
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Bryony Griffith & Alice Jones『Wesselbobs - Winter Songs and Tunes From Yorkshire』Selwyn Records, 1 November 2023

 

一聴して耳に残るのは〈The Yorkshire Wassailing Song〉。ウォータソンズやアルビオン・バンド、ジョン・カークパトリックで聴き馴染んだ〈Here We Come A-Wassailing〉と同じワッセイルソングです。ワッセイルとは「健やかであれかし」という意味のアングロ・サクソン語。かつて英国全土の村々ではクリスマスから新年にかけて若者たちが来るべき年が良い年であるようワッセイルソングで言祝ぎ、家々の戸口でビールやアップル酒のご相伴に預かるという習慣があったようで、アルバムタイトルの「ウェッセルボブズ」はその時ワッセイラーズが持っていた常緑樹の枝で作った環のことだそうです。

 

昨年リリースした『A Year Too Late and a Month Too Soon』がここ10年の傑作とまで評価の高かったブライオニー・グリフィスとアリス・ジョーンズの新作です。今回もハリー・ボードマンとデイヴ・ヒラリーが70年代の初めにトピックに残した『Trans Pennine』から〈Early Pearly〉が唄われ、他にもビル・モンローの〈Footprints In The Snow〉のヨークシャー・ヴァージョンなど古くからヨークシャーに伝わるクリスマスソングやワッセイルソングの数々がブライオニーのフィドルとアリスのハーモニュームやテナー・ギターの伴奏で静かに唄われています。

 

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2023-12-01 12:52:33
A Winter Union『Sooner After Solstice』
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A Winter Union『Sooner After Solstice - A Transatlantic Folk Christmas』Sungrazing Records, 10 November 2023

 

ア・ウィンター・ユニオンはイングランドの 2 つのデュオ、カトリオナ・ギルモア&ジェイミー・ロバーツとハンナ・サンダーズ&ベン・サヴェージに、ザ・ウィローズでベンとカトリオナのバンドメイトだったジェイド・リアノンを加えた5人組。毎年冬になると活動する季節限定のバンドです。ハンナとベンは昨年トピックから『インク・オヴ・ザ・ロージー・モーニング』をリリースし、カトリオナはかつてブライアー・ダンロップのアルビオン・バンドで、ジェイミーはロージー・フッドとマット・クインとのダヴテイル・トリオで活躍していたのでご存じの方もいらっしゃるのでは。

 

ジェスロ・タルの〈Ring Out, Solstice Bells〉で幕を開ける本作は2019年の『Live in Concert』に続く3枚目。トラッドやオリジナル曲のほかタウンズ・ヴァン・ザントの〈Snowin' on Raton〉やグレイム・マイルズの〈Snows of Winter〉なども唄われています。ダブルベースのベン・ニコルズとドラムスのダン・デイが助っ人で参加。ベン・サヴェージのドブロやカトリオナのフィドル、マンドリンがトランスアトランティックな雰囲気を醸しています。フェアポートの名作を想わせるジャケットも憎いアルバムです。

 

ロビー・ロバートソンの〈Christmas Must Be Tonight〉やジョニ・ミッチェルの〈The River〉も聴ける『Live in Concert』も併せてどうぞ。

 

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